神頼みの旅【鈴木読書】

      2018/04/15

【神に頼って走れ! 自転車爆走日本南下旅日記】
高野秀行著、集英社、2008

土日は高野秀行氏の本を紹介します。

本書は、高野氏の旅の中でも珍しい、国内旅の話である。
本来ならインドにいるという、謎の怪魚ウモッカを探しにインドに行く予定であった著者が、インドにとある事情で入国できないなか、神頼みしかない! と思い立ち、沖縄への自転車お遍路旅と銘打ち、日本国内の神様にお参りして回ろうというのが今回の旅の始まりである。

私は四国八十八ケ所霊場巡り(通称おへんろ)はしたが、こんな遍路もあるものだなと思った。単に高野氏の思いつきであろうが。

 

東京から沖縄まで、愛車キタ2号と、これだ! という神仏に手を合わせて止まり、各所に点在する知り合いを辿りつつ巡る。

私は、この旅は高野氏の記憶を辿る旅でもあると思う。
これまで、早稲田大学在学中はもちろん、卒業後も数々の国や地域に探検を行ってきた著者。その中で、さまざまな人々の協力・助力を得て旅を続けてきた。
本書に登場する人々は、著者をカタチ作ってきたピースであり、それを辿る旅路であったように思う。

旅自体は、危機といえば主に身体的な限界が多く、日本国外での旅のように奇想天外なハプニングなどは特に見られない。
だからこそ、私たち日本人が身近に感じることのできる文章になっていると思う。

 

私個人は九州にも沖縄にも行ったことがないので、いつか足を運んでみたいと思う。それも、出来るだけ面白い旅にしたい。

 - 部員のコラム, 鈴木読書