印象に残った外岩ボルダー集

   

 

以前よりそれなりに時間に余裕ができてきたため、この合間を縫って投稿したいと考えていた記事を書こうと思う。

 

何が書きたいかというと、最近の部員のみんなはグレード更新という言葉に引っ張られているため、3級以上の課題で僕が印象に残っているものをいつ登ったか、思った事、使用シューズについてである。

僕は1級以上の課題はいつ登ったかと感じた事をリストアップしている。ちなみにそれによると、1級(1級/初段)は29本、初段(初/二段)は45本、二段(二/三段)は14本、三段は1本ということになっている(2018年4月現在)。合計76段ということだが、少ないと考えても多いと考えても個人の自由である。

 

ということでいってみよーーー

 

 

3級

・YMルーフ(小川山) 2014年8月 タランチュラ

こんな感じで課題名(場所)、登った日、使用シューズと書いていく。まずは小川山のYMルーフ。これは僕が初めて外岩に行って初めて登った3級である。当時は穴社員が全然できず、3級ってこんな難しいのかーと落胆していた。しかし、エリア移動してみて目の前にあったのは背の高さも無い岩でさらに3級ときた。これなら怖くないし途中からムーブ出しもできそう!という初心者にありがちなことをひらめいたため、頑張ってトライした。内容はトラバース最中のクラックが思ったより浅く、そして結晶が刺さりとても痛く、ひたすら我慢しなければならなかった。そして初心者には易しくなかった最後のマントル返しで何度か落ちた。やはり3級は難しいのかと感じていたが、一緒に行った同期のRちょんより先に登りたいという、今となっては皆無の闘争心が湧き出て無我夢中で登った(この後ビクターランジ3級を先に登られて結構悔しかった)。そしたら岩の上に立っていた。外岩の楽しさを味わえたワンシーンである。シューズについては特に無し。

 

 

・穴社員(小川山) 2014年11月 インスティンクトVS

ということで頑張って指のトレーニングをして、細かいホールドに乗る練習もして再チャレンジした穴社員。何が変わったかって、細かいホールドに乗る感覚が分かったことが大きい。今まではフットホールド無いじゃん(怒)どうやって登ればいいんだよ(怒)という感じだったが、乗れそうなホールドをたくさん見い出すことが出来た。「これいけんじゃね。」と思い意気揚々にトライをした。上部のムーブが一切分からなかったためそこのムーブ出しに少々時間をかけたものの、小一時間で登ることが出来た。以前の自分からは考えられなかったが、単純な保持力と共にオブザベ能力も感じ取れた一瞬であった。シューズに関しては、インスティンクトVSのかき込み能力によってうまくフットホールドに乗れたのではないかと考えられる。

 

 

・後悔(塩原) 2015年4月 インスティンクトVS

「お前なら後悔1撃できるかもしれないけど、もし1撃できたらすごい」と某先輩から言われ意気込んでトライした覚えがいまでもある。結果からいうと二撃。Oh…どのパートで落ちたかは悔しすぎて覚えてないが、確かフラッギングをして棚っぽいとこを取りにいくパートで落ちた気がする。今になって分かるが、後悔くらいがちょうど良い3級なのかもしれない。ちょうど良いかかり具合のホールドや核心らしい核心、それなりに踏みにくいフットホールドなどそれぞれの要素が3級ストライクな気がする。上述の通りであるから、足裏感覚があるシューズの方が良いのかもしれない。

 

 

2級

 

・夜を待ちながら(瑞牆) 2015年5月 パイソン

めちゃくちゃ悪かった印象のある課題。当時、FとUがエレスアクベを触りに行っている間、Rちょんと一緒に触っていた。スラブにあまり慣れていなかったのもあるが、結構時間がかかった思い出がある。岩自体は大きくないため取り付きやすいのであるが、いかんせん手や足のホールドが悪い。課題名にどういう由来があるか分からないが、確かに夜を待ちながらフリクションを求めた方が良いのかもしれない。インスティンクトVSのエッジがなくてパイソンで登っていたが圧倒的に硬いシューズの方が良い。

 

 

・MNP(小川山) 2015年9月 ミウラー(うろ覚え)

2級バージョンのMNP。高い、怖い、悪い。初登者は1級とグレーディングをしたが、山と渓谷社のHPを見ると僕が登ったムーブは2級の方らしい。カンテにヒールをして、デッドでポケットホールドの左上のカチを取りに行くムーブをした。このデッドポイントがめーちゃくちゃ怖かった思い出がある。このころは、グレードにこだわっていた時期であったため、2級と分かった時は少し落胆した(笑)。しかし、このムーブでも忍者返しより難しかった気がするため厳しめの2級なのかもしれない。確か買ってばかりのミウラーを実戦へ用いたような気がする。3年も前のことだと結構忘れている。でも印象に残っているため今回記載した。

 

 

・花鳥風月(小川山) 2017年5月(うろ覚え) ミウラー

石楠花エリアを代表する、いや小川山を代表する2級だと思う(完全主観)。ちょうどいい高さ、それなりの保持力、バランス感覚など様々な要因が絡み合ってようやく登れる課題である。ムーブが分からないと中々進めず繊細な動きが要求される。上部でも中々気が抜けず一手一手に集中しないとスリップしてしまう(確か)。何が言いたいかというと、2級の中でも結構悪い部類になる。しかし、単純な悪さというわけでは無く、課題に向き合ってムーブをしっかりと読み解く力が必要とされる。1級を登れるようになったらぜひ触ってもらいたい。

 

 

・エルエル(恵那) 2014年10月 インスティンクトVS

恵那の3級の代表作、エルのロングバージョン。注意しておくが、このコラムが面白いというわけではなく僕が印象に残っている課題を連ねていることを忘れないでほしい。つまりこの課題はそういうこと。傾向的にジムチックな動きが多い恵那であるが、当時エルをFLしたN少年は調子に乗ってエルエルもいけんじゃねと考えていた。最初のトラバースはほとんどガバだし、エルはさっき登ったしいけるだろと思っていた。この課題の悪い部分はエルにリンクするところである。そこでパワーを使ってしまい、ヨレた状態でのエルであった。本当におちそうになったが、気合で乗り越えてやると意気込んでなんとかこちらもFLできた。という思い出のある課題。

 

 

1級

 

デッドエンド(御岳) 2015年12月 (使用シューズ忘れた)

クラシック1級がコイツだけになったため、触ってみた。という軽いノリで触ったのだが、クラシック1級のどれよりも圧倒的に悪く、忍者とエイハブが1級ならデッドエンドは初段で良いのではないかと思うくらい。バランス感覚も大事であるが、指の力が他2つより結構必要になる。そういう意味で悪い。激薄カチと、ポケットへのデッドポイントというまさに指に悪い課題であった。初めての1級にはそぐわないが、普通に取り組むのには面白い課題だと思う。

 

 

イルカ(恵那) 2017年5月 ミウラー

初めて触ったのが2014年の10月、そこから恵那へ行くたびにちょくちょく触っていたが、どうしてもできなかった。本当に三段登れるまでは封印しようかと思っていた2017年の5月、触ってみようという気になったためトライをしてみた。やはり1時間くらい打ち込んでも出来ず、諦めようかと思っていた時のトライで何故か登れた。なぜ今まで登れなかったのかと思うくらいあっさりと。打ち込んでいたとは思えなかった。何が悪いのかというと、全部のパートが悪く、その辺の初段と同じくらい、もしくはそれ以上に悪い。でも登れたときは、たまたま条件があってたまたま登れたのではないかと考えられる。もう一回登れと言われたら、進んでやろうとは思わない。ヒールフックが重要かと思われるため、ヒールに信頼をおけるシューズで挑戦するといいかも。

 

 

竜王(瑞牆) 2016年4月 インスティンクトVS

2015年5月に登ったと思われたが、SDスタートということが分からず2回目の正直で登った。ランジを止めるのが普通に悪いのに、これをさらに悪いシットスタートにしてしまったらさらに悪くなった。初登時と比べると欠けたらしいけど。1度登っているのだが、その時はランジを止めるのに非常に時間がかかり、ランジを止めてから左手を寄せてくるという荒業を発見しその時は何とか登れた。ちなみにその時の動画があるが、めちゃくちゃ叫んでいる。本当にうるさいくらい叫んでいる。ランジの体勢になるパートで、足がほぼスメアリングの状態であるため、思ったより足にも気を遣わなければならない。悪目の1級でしょう。

 

 

流れの中に(小川山) 2014年11月 インスティンクトVS

初めての1級で初めてのOS1級。どういうことだよ。ちなみにこれ以降1級をオンサイトしたことはない。どういうことだよ。岩はスタートホールドしかなく、あとはスメアリングからのスタートホールドに足を上げて乗り込みをしていく。そして、なにもないリップをペチペチして頑張ってマントルを返す。単純な課題と思いきや、普通に悪い。よくオンサイトできたなと思う。前一回触ったけど落ちたし。突破力があったのかな。スラブかと思いきや、ホールドのプッシュ力が必要で割とパワーかも。

 

 

初段

 

田嶋ハング(小川山) 2016年10月 ミウラー

初めて見たとき、こんなのできるのかよと思っていた。実際最初に触った時(2015年)は離陸すらできず封印していた。その時は明らかに体幹がクソザコナメクジだったためフィジカルを強化できたと分かったらトライしようと考えていた。TNFCのためにフィジカルやハングに対するある程度のトレーニングをしてからトライしたら離陸もアッサリできて、その後も苦労せず登れたため1年越しの成長が感じ取られた。登った初段の中では結構嬉しい1つ。僕は確か離陸にヒールフックを用いたため、ミウラーのヒールが光った。

 

 

ブラックエンペラー(瑞牆) 2015年5月 パイソン

皇帝岩にある一つ。フリークエントフライヤーズから分岐して右へ行き、スラブ面を恐怖におびえながら登っていく。セッションしていた人が変なムーブを編み出し、それを真似したらできたが、めっちゃくちゃ怖かった。当時、Rちょんに動画を撮ってもらっていたが、あれを登るのに2分以上かかっている。それくらいモタモタしていた。というネガティブなイメージで印象に残っている。

 

 

皇帝ペンギン(恵那) 2015年12月 ミウラー

里エリアが公開されて行こうとなった時になに登ろうかと動画を探っていたら、得意そうだと思ったため、狙って恵那へ行った。結果予想通りで結構すぐ登れた。バランス系の課題が当時は得意で、裏を返すとそれしか出来なく、フィジカル系は一切できなかったため皇帝ペンギンだけ登ってやると意気込んでいた。という思いもあったが、某超次元サッカーアニメの技名にもなっているためそれへの憧憬もあった(笑)という初めて時間をかけずにできた初段であったため印象に残っている。最後のリップ取りにスメアリングをするため、スメアに信頼のあるシューズで登ると良い。

 

 

鯉のぼり(豊田) 2015年3月 インスティンクトVS

初めて豊田へ行ったとき(2015年2月)に触っていて、難しくてお蔵入りしていた課題。その一か月後にも豊田へ行ったわけだが、何をやろうかと迷っていたときにちらついていたため、気は乗らなかったが触っていた。案の定スラブ面に乗越すことができないし、ルーフから抜け出すことも出来なくなってきたし嫌気がさしていた。しかし、他にやりたいのが無いためひたすら打ち込んでいた。そしたらできた。珍しく打ち込んで、珍しく3日かけて登れた課題であったため、登れたときは結構嬉しかった。確かシビアなヒールフックがあるため、ヒールの強いシューズが良いと思う。ミウラーかインスティンクトVSばっかりだな。

 

 

時間忘れ(中津川) 2018年3月 左足ドラゴン、右足フューチュラ

蟹満足が水没していたため、ぎりぎり水没していないものをやろうとしたらコレがあったためトライしていた。内容はアンダーホールドから一発ランジである。スタートのアンダーはそこまで良くなく、足を思い切り上げないと持てないようになっている。ちなみにランジ先はとてもガバである。ここで、なぜシューズがアシメになっているかを説明する。中津川は川ボルで、満足岩は研磨されていてよく滑る。上述の通りぎりぎり水没していないため、すぐ横には川面がある。さらにアンダーホールドを効かせるために足をあげなければならない。するとどうだろうか。もし足が抜けた場合には思い切り踏み抜く感じになって勢いよく川へダイブしてしまう。そんなことがあったため最初は両足ドラゴンでトライしていたが、濡れたためフューチュラに変更した。その後は恐怖に震えながらトライしていた。登れたけど。

 

 

二段

 

抜歯(下仁田) 2018年3月 ソリューションウーマン

二段の中で最も時間をかけた一本である。一つの課題のために通ったのはこれが初めてで、できなければ何ができなかったのか真剣に考えることをしたのも初めてである。できそうでできないという状況がずっと続いて投げ出そうかとも思ったけど、やはり諦めきれずにチャレンジし続けた。なぜかというと、ホールドも持てるし、ムーブも分かっているのになぜか体が追いつかないという状況であったから、がむしゃらに打ち込んで順応させるしかないと思ったためである。ホールディングも変えたり、足の位置も変えたり、思い切りムーブも変えたりして考えられることは全て試したのが2017年の12月である。それでもうまくいかず、次で決めようと覚悟していった2018年3月、ついに体が思った通りに動いて登ることが出来た。これまで一緒にセッションしてくれた方にはアドバイスや一緒に考えてくれて非常に感謝している。ただ、地元の噂でも悪い二段ということになっているらしい。ある人は、「僕が見ていて1dayで登ったのは某Jだけですよ」と言っていた。そのくらい悪いんだって。

 

 

the two monks(小川山) 2017年11月 ミウラー

垂壁のバランス系であることから、絶対得意だろうと意気込んで取り付いた課題。核心のリップ取りのムーブに迷ったが、足の位置を変えたところすんなり登れた。2日間かかったが、1日目登る時に一度マントル返しで落ちたら雨が降ってきて翌日取り付いたら1回目で登れた。合計10トライもしなかったから、やはり得意であった。カチをプッシュしていくムーブが面白くオススメの二段である。登った二段の中では断トツで面白い。垂壁、カチが得意であればおそらくすぐ登れるのではないだろうか。結晶乗りは無く硬いシューズでなくても大丈夫だと思う。

 

 

明日吐露right(日之影) 2015年2月 ミウラー

祈念すべき九州ツアーで時間をかけて登れた二段である。正直怖かったし、刺激的すぎて覚えてないが動画で見返すとやはりめちゃくちゃ高い岩だったと思う。登っている時は高さなんて気にしないし、下地は平ら(岩だけど)だったし単純な突破力も必要だった。ホールドは全体的にその辺の二段よりは良いし、恐怖心さえ克服すれば何とかなる。ただ、岩が高いために降りるのも悪いから先に降りるルートを確認しておくと良い。本当にホールドの感覚とかムーブもはっきり覚えていないが登れて良かったと思う。

 

 

三段はまだ1本のため割愛。

 

 

と、ここまで自由に述べてきたがもしこれらの課題を登る時に参考にしていただければ幸いである。個人的に思った事は、圧倒的にミウラーの使用率が高いということである。ミウラーは僕のお気に入りであり、唯一リソールしたシューズである。それくらい信頼感をおいている。その他にはインスティンクトVSが目立っているかと思われる。こちらもオールラウンドに活躍することができるし、室内、外共に併用できる。最近はインスティンクトVSを履いていないが、金に余裕があればもう一足購入しても良いくらいである。このまま書き続けるとシューズのレビューになりかねないからストップする。以上が僕の印象に残った外岩ボルダー集である。

 

投稿者:TN

 - ボルダリング, 部員のコラム