小川山マルチ【2021.11.6】

共同装備スリング各種、安全環付きカラビナ12、プルージックコード*2、PAS*1、カラビナ*5、BUG、クイックドロー*10、ヘルメット*1、タイブロック*2、マイクロトラクション*1、ダブルロープ*2、カム*9、ナイ
個人装備ハーネス、チューブ型ビレイデバイス、グリグリ、ヘルメット、チョークバッグ、クライミングシューズ、ブラシ、テーピング
服装長袖長ズボン(インサレーションが便利)
天気晴れ
気温0~10度ぐらい 日が当たっていたので体感温度は高め

1:00 前回はアプローチで迷って、クライミング開始したのが遅すぎたらしいのでその経験を生かし1:00に集合、出発した。

先週まで6日は雨予報だったが2人の日ごろの行いがいいのか好転して晴れ予報に変わってた。

晴れ男2人にかかれば雨なんて敵じゃないですね!

7:00 廻り目平キャンプ場着
今回は佐々木さんと屋根岩第3峰にある南陵レモンルート 5P、5.9を登る。

核心はワイドクラックでワイドを登った経験はないがどうにか粘って佐々木さんとチームオンサイトを目指したい。
ハーネスを履き、カムやロープなどの必要な装備の準備。アプローチが遠いので忘れ物がないようによく確認した。

7:30 アプローチ開始

アプローチは写真の赤線のルートで屋根岩第3峰をめざす。

まずは分岐岩へと歩く。分岐岩前に来ると看板があり、当然ここを屋根岩パノラマコースの方に行く。

分岐岩前の看板

すると左手に石の魂岩が見えてくるが通り過ぎる。

次のケルンがある分岐を左に行く、右に行くとセレクションルートがある屋根岩第2峰がある。

その後、トポに従い枯れ沢にそって登っていくとでっかいボルダーが左に見え、少し右上にいくとソラマメスラブがある。 Theスラブって感じで登りたくない系のルート。

ソラマメスラブの岩

そのまま左上に上がっていくとエンドルフィンの岩が左手に見える。どっかぶりのルートで登ってたらかっこよく見えそう。5.13aのルートらしい。

エンドルフィンの岩

そこを右上の方に登っていくと、鶴亀スラブが見えるとケルンが置いてある。この分岐を右上に登る。岩が見えなくなるので枯れ沢を頼りに登っていくと木に巻かれた青のビニールテープが見えてくる。それを目印に行くとレモンルートとRCC神奈川ルートの取り付きに着く。

8:00 取り付き到着

まだ誰もいない。先週はとりつきについたらすでに上っているペアがいてかなり待つことになったらしい。誰かがきて待たせてしまうのは申し訳ないのですぐに登る。

登攀時にもっていった装備はクイックドロー*3、安環*4、バックアップセルフ(デュアルコネクトアジャスト)、スリング*8、カラビナ、ビレイ器、プルージックコード、水、携帯食、BUG

カムは #0.3~#4まで(#3、#4は2セット)を持って行った。1ピッチ目で使わない装備はBUGに入れた。

今回は全ピッチ佐々木さんリード、ようせいがフォローで登った。

8:15 1ピッチ目 50m 5.7 クライミング開始

下から見た1ピッチ目

トポには50mと書いてあったがロープの真ん中の印がビレイ器の近くにあったような気がするので30~40mぐらいだったと思う。プロテクションはNPがメインでボルトが1つだけあった。ジャミングというよりプロテクションがNPなだけでクライミング自体はスラブのフェイスクライミングだった。終了点の支点は木でとることになる。

9:00 1ピッチ目おわり

紅葉がいい感じで綺麗。よく見ると駐車場が見える。

1ピッチ目終了点から見た屋根岩第2峰

9:10 2ピッチ目 40m 5.8 クライミング開始
右上のリッジにボルトが2本あるのでクイックドローを使いプロテクションをとる。ここから右のアンダーガバフレークへのトラバースになる。佐々木さんはフレーク周辺でスリングやカムなどを使いプロテクションを固め取りしていた。トラバース終了後、フレークを回り込み凹状のスラブを登る。

9:40 2ピッチ目終了
トラバースが終わるまでプロテクションは取れないので落ちてはいけないクライミングになる。実際、高さゆえに恐怖感は凄いが落ち着いて足を運んでいけば落ちないと思う。このアンダーガバフレークは、個人的には脆さは感じなかったが、トポには脆いと書かれていたので注意が必要かもしれない。そしてロープがスタックしやすいので注意。

9:45 3ピッチ目 15m 5.9 クライミング開始
このピッチはワイドクラックでレモンルートにおいて核心ピッチである。ビレイ点から左上する弓状クラック。ようせいはワイドクラックにビビりまくっていて全然寝れなかった。


下部は気持ちのいいハンドクラックで上部のワイドクラックになるところでボルトにプロテクションが取れる。佐々木さんがワイドクラックに身体の半分をねじ込んでずりずり上がろうとするも、上に上がる未来が見えない的なことを言っていてどゆこと?って思っていた。

佐々木さんはクラックの左面にサイドガバが上まで続いているのを見つけたらしく、このサイドガバとクラックを抱え込んでレイバックのような感じで登ってた。クラックを覗き込むようにしてカムセットしなければならないのでリードじゃなくてよかったと心底思った。

佐々木さんは粘りのOS!

ワイドクラックをBUGを背負ったまま登るのは無理ということでBUGをようせいが登る前に輸送した。

ここまではチームオンサイトなので、ようせいもどうにか粘ってノーテンションでいきたい。

下部は難無くこなし、ワイドクラックにトライするも、佐々木さんが言ってる意味がめちゃめちゃ理解できた。気持ちはCentury Crackを登るWIDE BOYS だったが全くダメだった。

ほんとに半身に身体をねじ込んでも上に上がれる未来が見えない。上から佐々木さんに左にガバあるよと言われ手を伸ばしてみるも粒しかなくて佐々木さんはこんなホールドでレイバックをしていたのか、強すぎる!! けど佐々木さんなら有り得るか、人間やめてるわ、、って思って無念のテンション。

チームオンサイト消滅。ぴえん。

テンション張った時に左側をもっとよく見たらもう少し奥にちゃんと超絶サイドガバがあった。ちゃんと佐々木さんも人間だった。

そしてワイドになってから最初に決めた #4のカムが佐々木さんが登っているときにウォーキングしてしまったのか上を向いていて、回収に時間がかかってしまった。

当たり前だがカムの回収は手前に引くだけでなく横にスライドしたりすると回収しやすくなる時がある。知識としては知っていても、ワイドクラックから落ちそうでぎりぎりな状況下において使えなければ意味がないので使える知識と技術を増やしていきたい。


サイドガバの位置がわかってからは抱え込みながらレイバックでクラックにニーバー決めたりしてトップアウト。ワイドの長さはそこまで長くないがすごく怖かった。細かい粒に足を乗っけているので踵をグングンに上げざるを得なかったので2人ともふくらはぎの疲労度が限界を迎えていた。

BUGを輸送したのが正解だった。あのクライミングをBUG背負って登るのはかなりきついと思う。

支点はボルトでとれる。

3ピッチ目のワイドクラックをがんばるようせい

11:00 3ピッチ目クライミング終了 めちゃくちゃ景色がいい!紅葉がいい感じで天気も良くて最高。

後にトポを見てみたら「露出度の高いクラックを左のカンテホールドも使いながら越える」と書かれていたので佐々木さんが見つけたあのムーブが正しかったようだ。上部のワイドクラックのために#3、#4を3つほど残した方がよい。

11:05 4ピッチ目25m 開始
このピッチは左に巻いて上にいき、右下のスリングやロープが巻かれている木で支点を取れる。

11:30 4ピッチ目 終了
佐々木さんが5ピッチ目を登る時に石ころを下に落としてしまい、結構転がっていった。下にいた人からうお!って声が聞こえたが、当たっていなかったので安心した。

「ラーック!!」という掛け声が繋がっていってちゃんと伝えることの大切さを改めて感じた。
全ピッチ通していえることだが、かなり石がころころしていて、それなりに大きいのから小さいものまであって落とさないように注意が必要だと思った。あとは浮石も何個かあった。

11:40 5ピッチ目 5.7 クライミング開始

ルーファイとダブルロープの利点を活かすことが非常に大切なルートであった。マルチはどちらのロープをクリップするかの選択が非常に大切。これをミスると、かなりロープの流れが悪くなる。

5ピッチ目は右にいって左にいって登頂という感じだったので、途中からロープの流れがクソ悪くて佐々木さんは体重が2倍になった気持ちだったって言っていた。

あとは木の影響でロープの流れが悪くなっていたのもあると思う。

そのため、今回はスリングを8本もっていったが、立ち木でプロテクションをとるとこやロープの流れを良くするために延長したいところが多くスリングをもっと持っていくべきであった。12~15ほどあると安心だと思う

12:30 登頂

初めてクライミングした時のような楽しさを思い出した。クライミング自体がちょっとしんどくなってきたらマルチやるといいです。クライミング本来の楽しさを感じられ、岩とクライミングができて満足度が超絶高いです。

12:40 懸垂下降開始
冷たい風が出てきて佐々木さんがかなり寒いのですぐに懸垂下降を開始することにした。

ようせいの懸垂下降がもたもたしすぎて佐々木さんは凍え死ぬかと思ったらしい。すみませんでした。1度4ピッチ目の終了点の上の木までで1度区切りそこから下まで下降した。

13:30 懸垂下降終了
レモンルートの取り付きから30mほど右上にいったところに降りた。

反省点としては、自分の懸垂下降時のロープワークが下手で下降時間に時間がかなりかかってしまったこと。もっとスピーディーにこなせなければいけないと感じた。仕組みは分かっていても、手を実際に手を動かしていないともたついてしまう。これから後輩に教えられるようになるにはもっと反復練習が大切だと感じた。

プロテクションが9割5分NPでとることができ、クイックドローは各ピッチにボルトやピトンが1つあるぐらいなので1つ持っていけば大丈夫だった。カムは持っていきすぎても重く少なすぎてもだめので、#0.3~#4まで(#3、#4は2セット)持って行った選択は適切だったように感じた。

14:00 駐車場帰還
2人ともお腹がすいていたのでご飯を食べた。
佐々木さん的には時間があったらガマスラブを登るつもりであったが自分の懸垂下降が遅すぎて微妙な時間になってしまった。反省。

既に個人的にはアプローチが遠くて疲れていたし、満足感がかなり高く、終わりでもいいなーと思っていた。しかし、佐々木さんはトラッドルートを登りたいらしく、妹岩のカサブランカを登ろう!と言われ、連行された。後で佐々木さんに聞いたら、ようせいが疲れていたのでしごきたくなったって言っていた。鬼だった。

14:40 マラ岩に寄り道
小川山のリードクライマー達は
「今日どこ行く?」
「んー、マラかなー」とかめっちゃ言うらしい。知らんけど。

マラ岩には日本初の5.13aのエクセレント・パワーやなどかっこいいルートが沢山あってちょっとテンションが上がった。

14:45 妹岩到着
カサブランカ5.10a NP は小川山を代表するクラックの一本で、下から見たら天までクラックが走っているようであった。トライしている人が複数人いたので今回は近くの愛情物語 5.8 NP を登ることにした。

愛情物語5.8NP

(練習岩ハンドしか登ってないけど)布岩のクラックと比べると綺麗なクラックではない。クラックの中もパラレルではなくて意外と浅かった。クラック以外にもスタンスが沢山ある。
このルートで死亡事故が過去に起きているらしい。こっわ、、、

15:00 佐々木さんが愛情物語OS!

15:30 ようせいはいきなりカムセットをしながらリードで登るのは怖すぎるのでトップロープで佐々木さんが残したカムを回収しながらトライ。

回収するのも練習。マルチでの反省を生かし、カムがスタックしないように外すことを心掛けた。久しぶりにトップロープで登った。クラック以外にもスタンスはいっぱいあるのでクライミング自体にそこまで難しさを感じなかったけど、それはトップロープなのと、カムセットしてないというのが大きかったと思う。

カムセットしながらリードで登るとなるとまた感じ方が変わってくると思う。トップロープで登ってる途中に結び変えなのに安環を忘れたことに気づく、トップアウトした時に輸送してもらおうとしたが、自分のエイトノットを外して、リングに通してからまた自分にエイトノットして対処した。佐々木さんにロープ落としたら終わりだよと言われてめちゃめちゃ慎重にやった。 もっと難易度の高いマルチを登るためには今回の反省点でもあげたロープワークもそうだが、クラックの経験が圧倒的に不足しているのでもっと必要だと思った。フットジャムとハンドジャムがバチ効きする気持ちのいいサイズ感ならすこし自信がもてるようになってきたがそれ以外のサイズをジャミングで登った経験がほぼほぼないので経験と技術習得(カムセットも含め)が必要だと感じた。活動もっと行きたいけど金がない。18歳までじゃなくて大学生まで10万円配ってください。

16:00 撤退

16:10 駐車場帰還
屋根岩からマラ岩、妹岩まで歩いて小川山にいる人の中で1番歩いたのではないか。

16:30 駐車場発

24:00 部室着解散

感想

紅葉がきれいで、高度感もあり非常に満足度の高い活動だった。

しかし個人的には、反省点はたくさんあり、全ピッチ佐々木さんにリードさせてしまったのでカムセットや立木でのプロテクションや支店構築などの技術や知識を習得し、つるべ式で登れるようになりたい。 そして次こそはチームオンサイトを達成したい!

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