はじめに
色々なことをしている日々、息抜きに何かしたいと考え思いついた企画がある。
それがこの「クライミングシューズについて気ままに述べる」コラムである。前々からやろうと思っていたが、気が向かず封印していた。
僕も年を重ねたものであと1年でこの新潟大学探検部を去る身になった。
何か形を残して、部員の役に立つことをしたい思いと、このHPを活用する文化を作りたいという思いから行動にたった。
今回はクライミングシューズに対するボヤキを連載しようかと思う。ただし僕の思い付きで投稿するため、連載スピードは遅くなるだろう。(レビューの文での「~だろう」率に驚いた)
今回は
第一弾として僕の愛用シューズ2号機である
SOLUTION WOMAN
について述べていく。
誰が何というとこのシューズの高性能さは評価すべきだと思う。黄色い方は履いたことが無いが性能的には差は無いと思う。
ではなぜ僕はピンクの方を履いているのか。僕はターンインしているシューズがあまり好きじゃない。なぜなら単純につま先が痛くなるからだ。黄色い方は小指から親指にかけてターンインが施されている。
しかし、ピンクの方は同様のターンインに加えて母指球あたりからのターンインも施されている。
したがって、ターンイン特有のギチギチさが軽減されているのだ。それ故に僕はピンクの方を履いている。
性能の話に戻るが、ヒールフック、トウフック、エッジングのどの点を見ても高性能である。正直、足の形が合っていなくてもこのシューズの性能は味わえると思っている。それほどに精練されたシューズだ。
ヒールの形状が独特で、掛かっている感じがしないということをよく耳にする。そこはむしろ発想の逆転であって、シューズがヒールフックを掛けてくれていると僕は考えている。僕もこのシューズを履くまではヒールフックをする際には、掛かっている感触が無いと動けないと思っていた。
しかし、ある時にシビアなヒールフックをソリューションでした際に、次の一手を出してみたところヒールが外れずガッツリ掛かっていた。そこからソリューションに対する意識が変わった。何度トライしてもヒールが外れることは無く、安定していることに気づいた。このときもちろんヒールがかかっている感触はあまりなかった。
そこから僕は、
「自分のクライミングスタイルに合ったシューズを履く」
のではなく、
「シューズに合ったクライミングをする」
ことの重要さを感じた。
まさにソリューションはそれを具現化しているもので、足が外れるかどうか分からないギリギリの一手を出す際にも、ダイノするわけではなくシューズが足を残してくれるから飛ばずに動いてみようという気になる。
一言で言えば(よく表現されているが)AT車のようなものだろう。
オートマチックにヒールを掛けてくれる、足を残してくれる、トウフックを掛けてくれるといった感じか。しかし、それを代償に足裏感覚が乏しいというのがネックである。しかし、上記の通りであるため感覚が乏しくてもなんでもやってこなせる。
よく部内で「ソリューションはまだ早い」という発言が漂っているが、正直シューズを履くにあたって時期はどうでも良いと思う。
遅かれ早かれ、このシューズの魅力は普遍的なものである。好きな人は履き続けてれば良いし、合わなければ履き続ける必要はない。
ただ、ソリューションという素晴らしいシューズは多くの人のクライミングシーンを支えるシューズだと思っている。
ただし、これを履き続けて他のシューズを履いた時のギャップは非常に大きいことは言うまでもない。
まさに悪魔のシューズ。
悪魔はちょっと言い過ぎだけどね。
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