クライミングシューズレビュー

クライミングシューズレビュー

クライミングシューズのレビューの前にシューズ選びの際に僕が考えていることを述べる。自己満であるため飛ばしてもらっても構わない。

「●●から新しいシューズが発売だって!」「××のあのシューズめちゃくちゃ評判良いよ!」「△△の$$はあんまりなぁ・・・。」

と色々なクライミングシューズの評判は耳にすると思う。ぶっちゃけると、全て主観的意見であるため信憑性は薄い。周りの評判もシューズ購入の際に考える要因であるが、基本的には自分のニーズに合うシューズを選択するべきであろう。かといって評判が少ないシューズに冒険する必要もないかもしれない。僕はむしろ評判が無いシューズは試したくなり興味が非常に湧いてくる。後述するブトラのアクロは周りに履いている人が少なく、ネットで検索してもあまりひっかからなく、これを履いたらどうなるのかという好奇心で購入した。

また、使用場面はどこかということも考える必要があると思う。ジム用であったり外用であったりするわけであるため、それぞれの用途にあったものを買うべきであろう。例えばジムで使うにしろ、トレーニング用やコンぺなど本気用に分けて考えて選択している。トレーニング用であれば基本的にこだわりはなく、外で使用していてソールが劣化したから室内に使用するでも良いと思う。室内の本気用であれば、最近は大きいホールドにスメアリングするのが多いため、ある程度柔らかいシューズが良いと思う。ただし、小さいホールドに乗り込むこともあるためあまりにも柔らかすぎると弾かれることもある。 外用について考えるなら、履きやすくある程度の剛性があるオールマイティ用、剛性が大きくつま先がシャープになっているような細かい結晶に乗れるようなシューズ、粘りがあって滑りにくくダウントウしているようなシューズなど必要に応じて色々考えることがある。

簡単ではあるが、以上が僕がシューズ購入の際に考えることである。繰り返しであるが、主観的な意見であるため異なった意見を持つ人もいるため気に食わなければ流して頂きたい。レビューが続きます。

※足の実寸は25cmです。

○1足目

TARANTURA/La Sportiva EUR40  ☆

初めてのマイシューズ。僕のクライミングはここから始まった。笑 ソールはフラットであり非常に硬い。二本のベルクロが備わっているため、シューズへの足入れはとても良い。特にこの部分が良いとは言えないが、クセが無いためビギナー向けではあると思う。しかし、ソールの厚さや硬さから傾斜の強い壁だと弾かれて苦い思いをするかもしれない。初の岩でこのシューズ一足でがむしゃらに頑張ったことは忘れられない。

硬さ ○○○○○
広さ ○○○
ヒールフック ○○○
トウフック ○○
エッジング ○○○
スメアリング ○○
足裏感覚

○2足目

INSTINCT VS/SCARPA EUR39 ☆☆☆☆

ハイエンドモデルが欲しくて某店で様々なシューズを試し履きして、中でも特に惚れた一足であったため購入した。余談であるが、某ジム(もう閉店した)のオーナーからごり押しされたことも購入に至った要因である。「僕このシューズが好きで、穴空いたコイツでもこのまえ二段登ってきましたよ!」この衝撃の一言は忘れられない。正直なところ、高グレードを登るためにはシューズに頼るしかないし、ハイエンドモデルにあこがれを抱いていた。それくらい実力が不足していたし、安直だった。話が逸れたが、このシューズは一本ベルクロであるためめちゃくちゃ足入れが悪い。しかし足を入れてしまえば苦痛ではなく最高のフィット感が得られる。剛性があるため外に向いているかと思うが、インドアでも問題なく使用できる。今となってはVSRが出回っているが、僕は比較を行っていないため違いについては伏せておく。初めて初段を登った時や、5.12aを登った時はこのシューズに大いなる感謝をした。

硬さ ○○○○
広さ ○○○○
ヒールフック ○○○○
トウフック ○○○○
エッジング ○○○○
スメアリング ○○
足裏感覚 ○○

○3足目

PYTHON/La Sportiva EUR36/ ☆☆☆☆

柔らかいシューズに興味が湧いたため、部内で定評のあるパイソンを購入した。3足目からシューズを購入する際にピンポイントで、「このシューズが欲しい!」と考えるようになった。このシューズ、足に馴染むまでめちゃくちゃ辛い。しかし、馴染んで痛みが消えてきたころからこのシューズの真価が発揮される。インドアでは細かいホールドに乗れるし、ハリボテやボリュームのあるホールドに対してスメアリングも問題なくできる。外でも結晶以外に対してならオールマイティに対応できる。TNFC2017本戦D3準決勝をこのシューズで戦ったことは一生の思い出である。

硬さ ○○
広さ
ヒールフック ○○○○
トウフック ○○○○
エッジング ○○○
スメアリング ○○○○○
足裏感覚 ○○○○

○4足目 INSTINCT VS 2代目

○5足目

MIURA/La Sportiva EUR38 ☆☆☆☆

岩で見かけることが非常に多い一足だろう。スポートルートが多い今日で様々なクライミングシューズが開発され、発展し続けている中、発売から20年経っても第一線で活躍しているシューズである。それほどまでに信頼感をおけるシューズだ。何が良いかというとクセが無い、履きやすい、剛性がある、安心のヒールフック、エッジング・スメアリング共に期待できるなど多くある。他の意見もあるだろう。百聞は一見に如かず。とかく迷ったらコレだと推したい。 リソールで、ステルスONYXにしたが、フリクションは向上した。御岳で使用したところ、Vibram XS grip2のシューズより圧倒的に粘りがあった。

硬さ ○○○○○
広さ ○○○
ヒールフック ○○○○○
トウフック
エッジング ○○○○○
スメアリング ○○○
足裏感覚 ○○

○6足目

STIX/SCARPA EUR38? ☆☆☆

これは貰い物であるためサイズがよくわかっていない。伸びるのかも謎。ただ思い切りヒールフックをしない限りはバランスのとれたシューズだと思う。かかとが深くて僕の場合ヒールフックをすると脱げるため基本的にリードで使用していた。ダウントウ、ターンイン共に強烈で慣れるまでは痛いかもしれない。ただ、それ故のホールドに乗れている絶対的な安心感があるため満足のいく一足。ただ、かなり主観的だがスリッパタイプは嫌いなため、これに似た造りのFURIAの方が良いかもしれない。知らんけど。柔らかいからジムメインで使用していたが、外でも充分使える。掻き込みが必要な課題はコイツで解決できる。値段も他と比べて安いし、ダウントウのシューズがほしいと考えている方はSTIXを候補にあげてみては。

硬さ ○○
広さ ○○
ヒールフック
トウフック ○○○
エッジング ○○○○
スメアリング ○○○○
足裏感覚 ○○○○

○7足目 PYTHON EUR37

○8足目

Acro ORANGE/BUTORA EUR39 ☆☆☆

関東の方に出かけた際にたまたまみつけた一足。興味本位で試し履きしてみたら自分の足形にぴったりであった。Acroはブルーもあるが、ブルーは狭い作りになっているため、女性はそっちの方がいいかも。形状がSOLUTION同様かぎづめ状になっているため、掻き込みは強い。ただ、ヒールが深く少し柔らかいため、思い切りヒールフックをしてしまうと潰れることもある。馬蹄形であるため、ダウントウでもスメアリングは効くため、ヒール以外は不自由なく使えるだろう。新潟県内には販売しているところがないため気になる人は僕のサイズを参考にしてみてください。

硬さ ○○○○
広さ ○○○○○
ヒールフック ○○
トウフック ○○○○
エッジング ○○○
スメアリング ○○○
足裏感覚 ○○

○9足目

FUTURA/La Sportiva EUR38 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆

他のシューズは初心者でも問題なく履けると言えるが、これに関しては初心者にはおすすめできない。というのも、土踏まずの所で急にダウントウしているし、そもそもノーエッジ自体エッジングを理解して使用しないと使いこなせないと思うからである。あくまでも個人の意見。ノーエッジは個人的にとても良いと思っていて、クライミングスタイルにおいてエッジングというよりは壁とホールドに擦り合わせてホールドに乗るという感覚でやっている人にはおすすめする。言葉ではうまく表現できないが、ノーエッジを嫌う人もいるのは確かである。ソールの外側は少し硬くなっていて、体重に負けない作りにはなっているため、細かいホールドにも乗れる。スメアリングに関してはノーエッジの真骨頂だと考えている。スメアリングする際に、シューズのインサイドでもアウトサイドでも滑る感じがしないためハリボテなどの乗り込みは非常にしやすい。あまり伸びないため攻めすぎたサイズは×。岩でも充分に使える。

追記:岩に多くある細かいクリンプに乗る際、ノーエッジの特性から弾かれるかと思われがちである。むしろそのシチュエーションがノーエッジの真骨頂であり、足とホールドの間が短いためにホールドの情報をダイレクトに感じ取れる。したがってどのように力をいれたら乗れるか、またどうしたら弾かれやすくなるか分かるのである。よく例えられるが車でいうとMT車のようであり、自分でコントロールできないとノーエッジシューズは扱えないと思う。だが、そこがこのコンセプトの良いところであり、足捌きが慎重になる。それ故に特に垂壁~スラブで使ってほしいと僕は思う。

硬さ ○○
広さ ○○○
ヒールフック ○○○○
トウフック ○○○○
エッジング ○○○○○○
スメアリング ○○○○○
足裏感覚 ○○○○○

○10足目

INTI/TENAYA UK6/ ☆☆☆

一応初心者向けシューズという位置づけなのだろう。ある程度歴の長い人が履いても問題ないと考えている。というのも性能に非の打ち所がないため、ストレスなく履ける。トウフックがしにくいのではないかと思うが、シビアなフックでなければ問題なくできる。ヒールも特に問題ない。特出すべきなのはスメアリング力だと思う。ソールの関係上なのかわからないが、ハリボテに乗り込んでも全く滑る気がしない。フリクションのない少々つるつるとしたハリボテでも問題ない。今までスメアリングはパイソンだと思っていたが、ここにきて一転した。僕はこのシューズをマルチ用として購入したが、スポート用に切り替えても良いくらいだと思う。ただ履き心地が良いため、ロングルートを登る時がメインとなるだろう。初心者の2足目はダウントウやターンインのかかったシューズを買って違いと感じてほしいところであるが、3足目など、本気トライ用シューズの摩耗を防ぐための一足や、柔らかめでスメアリングなどがしやすい一足がほしいというときには最適だろう。

硬さ ○○
広さ ○○
ヒールフック ○○○
トウフック ○○
エッジング ○○○
スメアリング ○○○○○
足裏感覚 ○○○○

○11足目

Solution WOMAN/La Sportiva EUR38 ☆☆☆☆

解決くん。まだ数回しか履いていないが、その攻撃力の高さは評判通りである。特にダウントウは強めであるため、つま先の掻き込みの力に欠けている人、特に女性にはその力を補助してくれるだろう。「靴に登らせてもらっている」ということをよく耳にするが、僕は決して悪いことだとは思っていない。裸足でボルダーの8cを登る人だっているのだから、もはやみんな靴に登らせてもらっている。話は反れたが、攻撃的なスタイルに加えてヒールの作りが硬いのも特徴の一つであろう。ヒールフックをしたときに、かかっている感覚がなくなるかもしれないがむしろそれが良くて、シビアなホールドにも痛みを感じることなく思い切りヒールフックをかけられるのが強みかと思う。ダウントウ、P3の性質上、スメアリングをする面積が少なくなるが、そこまで気にならない。

硬さ ○○○
広さ ○○○
ヒールフック ○○○○
トウフック ○○○○
エッジング ○○○○○
スメアリング ○○○○
足裏感覚 ○○○

○12足目

Force/SCARPA EUR38/ ☆

THE初心者向けシューズ。FUTUREに穴があいてきたし、何なら広がってきて集中的に使うのが嫌だったため、前から初心者向けのシューズがほしかったし、ショップへ行ったらちょうど攻めたサイズが売っていて、尚且つ型落ちカラーであるため安売りしてくれるということであったため即買いした。足にはすぐなじんですぐ履きやすくなる。クセがないため色々できる。ただトウフックは有り得ないくらい悪い。トウフックする課題があるならハイエンドモデルのシューズを使った方が良いかも。トレーニング用として買ったため少々攻めたサイズで履く時は痛いが、快適なサイズで購入すれば苦ではないだろう。もう少し柔らかいと面白いかもしれない。

硬さ ○○○
広さ ○○○
ヒールフック ○○○
トウフック
エッジング ○○○
スメアリング ○○
足裏感覚 ○○

〇13足目

DRAGON/5.10 US8 ☆☆☆☆

いわゆる川ボルのために購入した一足。きっかけは御岳に行ったときにステルスONYXを張ったミウラーが、フューチュラより圧倒的に滑らなかったためステルスのシューズがほしいと思ったため。チーム5.10やチームVXi、ブラックウィングなど5.10の代表するハイエンドモデルは足形が合わないため(ハイアングルはなんとか入る)ずっと避けてきたが、レースアップシューズなら入るのではないかと考え試し履きしたら見事に入った。レースのおかげか簡単に足を入れることができるし苦痛ではないから5.10のシューズが履けない人でもおすすめかも。ヒールが良くないという評判を耳にするが、大きく悪いわけでは無い。いままでスポルティバのシューズを多く履いてきた私だが、確かにスポルティバに勝る感じは無いが、かといって酷評するほどでもない。トウフックはレースがあるためそれほど良くはない。ステルスHfであるが、細かいホールドにもしっかり乗れるし、粘りがあってはじかれる感じは無いし問題点はほとんどない。リードで使用するのが良いのかも??廃番決定してしまったが、もう一足ほしくなるほど性能は抜群だと感じた。ちなみにこれは私から私への2017年のクリスマスプレゼントである。最後になるが、ドラゴンが履けたときにチーファイも履いてみようとしたが、履けるものの足がすこぶる痛いし、VXiは問題外であったためやはり5.10のシューズは疎遠になるであろう(笑)

追記:ヒールフックに関しては、使えば使うほど魅力を感じて自分の方に引き寄せるフックではなく、乗り込むためのヒールであればめちゃくちゃ良いことに気が付いた。

硬さ ○○
広さ ○○
ヒールフック ○○○○
トウフック ○〇
エッジング ○○○〇
スメアリング ○○○〇〇
足裏感覚 ○○〇〇〇

〇14足目

team 5.10/5.10 US9 ☆☆☆

疎遠とか言っていたが、急きょ5.10の廃盤が決定するということで無理矢理購入した。どうせなら一度は履いて登ってみたかったし、無理矢理捻じ込めばシューズに足は入るし、性能も体感してみたかった。その柔らかさからホールドに弾かれることは少なく、なんでも器用にこなすことができる。ただ柔らかさが災いしてシビアなヒールフックをするとかかとが痛くてたまらない。普段からsportivaのシューズの踵の形状に慣れている僕は、やはり5.10のヒールは合わないと感じてしまう。このことに関しては完全に個体差があるため一言にネガティブ評価はできない。しかし、トウフックはしっかりと効いてくれるしストレスを感じることはない。ここまで柔らかさを主張してきたが、細かいホールドに乗れないかと言われたらそうでもない。スラブやハリボテに鎮座しているジブスでものれるしシューズが負けることもない(注:体重60kg程度)。シューズの形からすると、エッジがはっきりしているわけでなく、ノーエッジシューズのように少々丸みを帯びていることからフューチュラに近い感じがする。それ故に上記のようにオールマイティな性能を発揮できるのかなと思う。長時間履いていると足の外側が有り得ないくらい痛くなるのを除けば結構好きなシューズである。

硬さ
広さ
ヒールフック ○○
トウフック ○○○○○
エッジング ○○○
スメアリング ○○○〇〇
足裏感覚 ○○〇〇〇

〇15足目

K-01/PER-ADRA EUR38 ☆☆

多くの人が結構気になっているのではないかと思われるこのシューズ。現在取り扱っている店舗も多くないし、かといって失敗したら嫌だし、という感じで手を出しにくいかもしれない。最初にサイズ感覚について述べようと思う。僕は実際に試し履きをしたのだが、自分の足形に合いすぎていくらでもサイズを攻められそうだと感じた。しかし、サイズを下げ過ぎると足がシューズの中でアーチ状になって踵が浮いてしまう。したがって試し履きをする際には足全体がシューズにフィットするサイズを選択するのが吉であろう。サイズ感覚を他メーカーと比較するのであれば、SCARPAやsportivaと同様のサイズで良いと思う。シューズの性能についてだが、まずはこのシューズの特徴から紹介する。シューズをひっくり返すと、DRAGOやFURIAのような作りをしているため当然ぐにゃぐにゃと曲がる。そのため足をベタっと置くことが出来てスメアリングは問題ない。かといって、つま先の方のソールは硬く作られており極小ホールドにのることもできる。おそらく外で使っても充分に登れるとおもう。購入してからそこまで多く使用してないため、使用感はまた変わってくるかもしれないが現状満足して登れるシューズである。トウラバーは広く貼られており、前述のように柔軟性もあり、僕が履いてきた様々なシューズの中でトウフックは最も良いと言える。これは試し履きの時点でもそう思っていたため、このシューズの強みであると言えるのではないだろうか。ちなみにヒールフックは普通だと思う。また、横からつま先をみると、多くのシューズのような「∠」の形ではなく、「[」の形をしている(伝わりますか?)。そしてターンインも弱い。そのためポケットホールドに足を捻じ込むことはめっぽう弱いと思う。これも試し履きの時点で感じた。とにかく、日本人向けのシューズということで、足が幅広で甲高の人でもストレスなく履けると思われる。合っているか分からないが簡単に表現するのであれば、DRAGOをつま先を硬くしてさらに幅広く、ターンインを弱めたシューズといった感じだろうか。たぶん。

硬さ ○○
広さ ○○○○○
ヒールフック ○○
トウフック ○○○○○
エッジング ○○
スメアリング ○○○○
足裏感覚 ○○○

〇16足目

HI ANGLE SYNTHETIC/5.10 US8.5 ☆☆☆☆

やってまいりました。今となっては5.10で最もメジャーで最も使用率の高いシューズだろう。シンセでない方は履いていないため、それとの比較はできないが、足への馴染みはとても良いのではないだろうか。サイズを見ても分かるが少し余裕のあるサイズを購入した。というかそれしかなかった。本当はUS8がベストなのだろう。そう言っても性能には何ら問題は無い。室内、岩どちらも使用してみて分かったが、このシューズ、大きな欠点が無い。強いて言うなら購入間もない時は硬くて足裏感覚が乏しいことだろう。ちまたで言われる5.10の欠点であるヒールに関しても改良をしているのか、ドラゴンやチーム5.10より圧倒的に良い。まず形が足に合うため上記2シューズで起こる「グニャ」っとする感じが無い。安心感がある。脱げそうになる感じもない。トウフックも問題ない。スメアリングも問題ない。適当に足を置いてもピタっと止まってくれる。結晶のような細かいホールドにも乗れる。ただ総合してみると僕はやはりフューチュラの方が好きである(圧倒的主観)。ステルスC4の特徴として履き込んでしまうとソールが柔らかくなってしまうのが残念である。さて、UPのレグルスはどうなのであろうか。

硬さ ○○○
広さ ○○○○
ヒールフック ○○○○
トウフック ○○○○
エッジング ○○○○
スメアリング ○○○○
足裏感覚 ○○○

〇17足目

UP-MOCC/UNPARALLEL US7.5 ☆☆☆☆

さて、ここで思うことがある。それは「コイツシューズ買いすぎじゃね?」であり、まさにその通りである。新しいものには目がなく、情報収集をしたくなる性分の人間である故。このシューズもそういった理由から購入に至った。まず迷ったのが同社のVEGAである。決断のきっかけは単純にスリッパタイプのシューズを履きたかったからである。そんな時にUPサポートクライマーのアップモックの高評価を見たため尚更購入欲が湧いた。このシューズ、モカシムに類似していると評判であったが、別物と捉えて良いだろう。クセが無くストレートなデザインであるため初心者に向いているだろう。しかし、つま先周りや踵にソールがしっかりと貼られているためフットワークが自由である。室内メインで使用しているが、1回だけ御岳で使用してみた。ステルスC4の後継のRHソールであるためフリクションがバッチリで滑る感覚もほとんどなかった。US7だとジャストフィットで良いと思うのだが、若干ゆるく履いているためヒールフックを思い切りすると脱げるのは仕方ないだろう。また、アップモックは履きこなすと足に馴染んで自分の意のままに操れるのも魅力だろう。馴染めば馴染むほど良さを引き出すことができて履いていて非常に楽しい。攻めたサイズでもう1足ほしいくらいだ。

硬さ ○○○
広さ ○○○○
ヒールフック ○○
トウフック ○○○○
エッジング ○○○○
スメアリング ○○○
足裏感覚 ○○○

〇18足目

VIM/UNPARALLEL US8 ☆☆☆☆☆

UNPARALLELからのハイエンドスリップオンシューズ。発売前の結構早い段階から目をつけていて、日本での発売になったらすぐに購入した。僕がこのシューズに一目惚れした理由は・スリッパでありながら及第点以上のパフォーマンスをしてくれる・同じスリッパであるUP-MOCCが高性能のため単純に気になっていた・試し履きした際の圧倒的なフィット感があったためである。ちなみにUP-MOCCとは1サイズ上げると良いだろう。形状の特徴としては、踵が深く甲の高い作りになっている。幅は広くもなく狭くもない。結論から言うとVIMはオールマイティに活躍できる素晴らしいシューズであった。僕はFUTURAが最高のシューズだと考えているが、学生にとっては高価であるためなるべく消費したくない。そんなときに活躍できるのがコイツだと感じた。個別のレビューにも書いたが、思い切りヒールフックをすると脱げるのは当然だろう。と言っても普段登る程度のヒールフックでは高いフィット感から脱げることは少ない。文句があるとすればそれくらいで、FUTURAに近いパフォーマンスが期待できる。RSソールはフリクションも高く、非常に粘りがあって不安が少ない。正直な意見だとハイアングルよりもVIMの方が好みである。

硬さ ○○
広さ ○○
ヒールフック ○○○
トウフック ○○○○
エッジング ○○○○
スメアリング ○○○
足裏感覚 ○○○

〇19足目

MIURA VS MOWAN/La Sportiva EUR38 ☆☆☆☆☆

不朽の名作のベルクロ・WOMANタイプである。足へのフィット感は抜群であり、それ故に繊細なフットワークをこなすことができる。MIURAシリーズで比較できるのがMIURAのみであるが、それよりは少し柔らかく少し狭いだろう。目に見えて明らかに分かるほどではないが、履いてみて何となく感じる感覚である。また、ソールの違いも結構感じる。Vibram Grip2は結構粘りがあって僕の体型(170cm 60kg)にとってはホールドから弾かれる感覚がほとんどない。そしてヒールフックも安定しているし、ソールの性質から粘りもある。今ではヒールフックならばWOMANタイプだと確信している。このシューズに関しては色々語りたい事があるが、詳細は個別レビューを見てほしい。

硬さ ○○○○
広さ ○○○○
ヒールフック ○○○○○
トウフック
エッジング ○○○○○
スメアリング ○○
足裏感覚 ○○

2020.1.7

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